2023年10月28日[土]14:00開演 / 神奈川県立音楽堂
コロナが世の中を覆った2020年夏、自身が高齢なこともあり「もうアジアへは行かない」とサヴァールは宣言した。しかし月日が経過し、コロナも落ち着きを見せてきた頃、諦めきれず日本から再度問いかけを試みた。するとそれに応じ再来日をなんと許諾。「自分に残されている時間は残り少ない」と、この秋約5年ぶりとなる来日が緊急決定した。古楽界の巨匠中の巨匠が、気の置けない盟友たちとともに再び日本の地に降り立つ!音楽を愛する者は全員横浜へ集結!
日時・会場
2023年10月28日(土)14:00開演 (13:15開場)
神奈川県立音楽堂(横浜) [地図]
JR・横浜市営地下鉄「桜木町駅」徒歩10分
出演
ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクション)
シャビエル・ディアス=ラトレ(ビウエラ&バロックギター)
アンドルー・ローレンス=キング(スペイン式バロックハープ)
ダビド・マヨラル(打楽器)
チケット
S席6,500円 完売
A席5,500円 完売
枚数限定SS席8,000円 完売
立ち見席:1,800円 完売
プログラム
ルネサンス&バロックのダンスと変奏~旧大陸、そして新大陸から~
ルイス・デ・ミラン:
ファンタジア第8番、第38番、
パバーヌ第1番、ガイヤルド第4番
トバイアス・ヒューム:
ヒューム大尉のパヴァーヌ~ガイヤルド、
たったひとりで行軍する兵士(無伴奏バス・ガンバ)
カタルーニャ民謡(サヴァール編):
アメリアの遺言、糸を紡ぐ女
フランセスク・ゲラウ:
エスパニョレータとフォリア(バロックギター)
ジョン・ダウランド:
いにしえの涙
アントニー・ホルボーン:
ムーサたちの涙、妖精の円舞
ウィリアム・ブレイド:
サテュロスの踊り
—- 休憩 —-
ジュアン・カバニリェス:
序曲~イタリアのコレンテ
作者不詳:
ハカラス
マラン・マレ:
フォリアによる変奏
ルイス・ベネガス・デエネストローサ:
カベソンのファンタジア、スペインの調べ
アンリ・ル・バイイ:
パッサカリア「わたしは狂気」(スペイン式バロックハープ)
作者不詳:
摂政殿のラント~モイラの君主~ホーンパイプ(リラ・ヴァイオル式に弾くヴィオラ・ダ・ガンバ)
サンティアーゴ・デ・ムルシア:
サルディバル写本より ガリシアのフォリア~イタリアのフォリア~
作者不詳:舞踏曲「狂気の蜜」
アンコール:
作者不詳:「カナリオス」に基づく即興演奏
作者不詳:「狂気の蜜」に基づく即興演奏(フォリア&ガイヤルド)
公演ちらし:
動画:
出演者プロフィール
ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクション)
50年以上にわたって活躍してきた極めて多才な音楽家。無視され忘れ去られた数々の音楽を救い出し無数の人々に伝えてきた。古楽のあくなき探求者であり、ヴィオール奏者として、また指揮者として演奏を続けている。演奏家、教師、研究者、新たなプロジェクトのクリエイターとしてのその業績は計り知れない。公私ともにパートナーであった声楽家の故モンセラート・フィゲラスとともにエスペリオンXX(1974年、現エスペリオンXXI)、ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ(1987年)、ル・コンセール・デ・ナシオン(1989年)を設立し、世界中の数えきれぬ古楽ファンと感動と美の世界を共有、探求、そして創造してきた。
アラン・コルノーの映画『めぐり逢う朝』のサウンドトラックではセザール賞を受賞。年間140回もの多忙なコンサートや年6枚ものレコーディング、そして1998年にモンセラート・フィゲラスとともに設立した自身のレコード会社“アリア・ヴォックス”などの活動を通じ、古楽がエリート主義ではなくあらゆる年齢の多数の聴衆にアピールすることを証明してみせた。評論家アラン・コズィンはサヴァールの膨大なコンサートとレコーディングに関して2005年ニューヨーク・タイムズ誌に「単なるリバイバルではなく想像力に満ちた再生」と書いた。
中世、ルネサンス、バロック、古典のレパートリーを網羅した、またヒスパニックと地中海の音楽に焦点を当てた合計230枚以上ものディスクをリリースし、フランス・ミデム賞、国際クラシック音楽賞、グラミー賞などの賞を多数受賞してきた。その活発な演奏活動及び録音企画は、音楽を異なる民族や文化、あるいは戦争状態にある人々に相互理解や平和をもたらす仲介役となっている。事実サヴァールはアラブ、イスラエル、トルコ、ギリシャ、アルメニア、アフガニスタン、メキシコ、北米の音楽家たちなどをゲストとして迎えている。2008年、異文化間の対話のための欧州連合大使に、またユネスコ親善大使「平和のためのアーティスト」に任命された。
その活動によりエヴォラ大学(ポルトガル)、バルセロナ大学(カタルーニャ)、ルーヴェン大学(ベルギー)、バーゼル大学(スイス)からそれぞれ名誉博士号を授与されているほか、フランス政府のレジオンドヌール勲章、ニーダーザクセン州プラエトリウス音楽賞、カタルーニャ州ゴールドメダル、ヘレナ・バズ・ダ・シルバ賞、そして音楽界のノーベル賞といわれるレオニー・ソニング賞を受賞するなど国内外より高い評価を受けている。
シャビエル・ディアス=ラトレ(テオルボ、ビウエラ&バロックギター)
1968年バルセロナ生まれ。バーゼル音楽大学でオスカー・ギリアに師事し卒業。その後、古楽に興味を持ちバーゼル・スコラ・カントルムにてホプキンソン・スミスにリュートを師事する。
1995年から2005年までバロック・オペラの世界に積極的に参加し、ベルリン国立歌劇場でのルネ・ヤーコプス指揮ベルリン古楽アカデミーによるヘンデル《セメレ》に参加。同じくヤーコプス指揮コンチェルト・ヴォカーレのモンテヴェルディ《オルフェオ》にはフィレンツェのゴルドーニ劇場、ブリュッセルのモネ劇場、ロンドンのコヴェント・ガーデン、エクサンプロヴァンスのグラン・テアトル、パリのシャンゼリゼ劇場、ニューヨークのブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックにて加わり、ジョルディ・サヴァール指揮コンセール・ナシオンにマドリードのテアトロ・レアルおよびバルセロナ・リセウ大劇場にて同じく《オルフェオ》で参加するなどしてきた。トーマス・ヘンゲルブロックやヴィーラント・クイケンなどとも共演してきている。
声楽と器楽から成る自らのアンサンブルLaberintos Ingeniososを率いており、スペイン黄金時代の音楽を集中的に演奏しCDもリリース。国際的に高い評価を得ている。
アンドルー・ローレンス=キング(スペイン式バロックハープ)
チャンネル諸島ガーンジー生まれ、エストニアのタリン在住。バロック・オペラ、オーケストラ、あるいはアンサンブルの監督を務めるほかコンティヌオ奏者、バロックハープ奏者、作曲家として幅広く活躍している音楽家であり、学者でもある。トラバーチ、リバヤス、ヘンデル、オキャロランなど失われたイタリア、スペイン、アングロ・ウェールズ、アイリッシュ・バロックハープの再発見に貢献した。トラジコメディアの共働創設者であり、ザ・ハープ・コンソートの音楽監督として、即興演奏やコンティヌオ演奏に革命をもたらした。
ミラノ・スカラ座、シドニー・オペラハウスで演出を行い、カヴァリエリ《魂と肉体との劇》ではロシア最高の演劇賞であるゴールデン・マスク賞を受賞した。ヘンデルの《オルランド》(2019年)の演出は、ロシアのオネーギン賞を受賞し、ゴールデン・マスクにノミネートもされた。ヘンデル《アルミーラ》の録音ではアメリカのヘンデル協会賞を受賞。またオルガン協奏曲のソリスト、チェンバロ、ハープ奏者としてドイツのエコー賞を受賞し、中世音楽の指揮者としてオランダのエジソン賞を受賞するなど数々の賞を受賞してきた。
ダビド・マヨラル(打楽器)
エベ・オネスティおよびオラシオ・イカストのもとで音楽を学び始める。フアンホ・ギエムに師事し打楽器の世界に入るも、やがて歴史的打楽器に興味を持つようになりペドロ・エステバンに師事する。またショクリ・モハメドとサラ・サバフからアラビアの打楽器を学び、グレン・ベレズ(フレームドラムとレク)、ケイヴァン・シェミラーニ(ザルブ)、ペジマン・ハダディ(ザルブとダフ)のクラス、マスタークラスなども受講。イシャイ・アフターマン(フレームドラム)、イスマイル・アルトゥンバシュ(ダラブッカ)のもとでも学んでいる。
中世、ルネッサンス、バロック音楽を専門とするエスペリオンXXI、ラルペッジャータ、アンサンブル・カプスベルガー(ロルフ・リスレヴァン)、ラ・ガラニア、ヒルンド・マリス、ムデッハル(ベゴーニャ・オラビデ)、エドゥアルド・パニアグア、Axivil、オルフェニカ・リラ、カメラータ・イベリア、スペキュラム・ムジケ、デュファイ・コレクティブ、ヒルンド・マリスアンサンブル・アモローソ、レ・サックブーティエといったアンサンブルと共にニューヨークのカーネギーホール、アリス・タリーホール、フェズ世界宗教音楽祭、ベイルートのセルバンテス・インスティテュート、カイロ・オペラハウス、エルサレムのウード音楽祭またシリアやチュニジア、クウェート、キューバ、ブラジルなどで演奏している。
主催&お問合せ:オフィス山根 / contact@officeyamane.net
共催:神奈川県立音楽堂(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
後援:カタルーニャ州政府文化庁、ラモン・リュイ研究所、駐日スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京
協力:日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会